•会計監査制度
2-1 企業会計基準
韓国金融監督委員会は1997年の通貨危機以降、IMFと世界銀行の勧告を受け入れ、企業会計基準を国際 標準に適合するよう全面改正しました。その結果、従来の法条文といった形式から脱し、国債会計基準の編 制に基づく現行の企業会計基準が誕生しました。2000年7月からは社団法人韓国会計研究院が金融監督 委員会から企業会計基準の制定 · 改正および解釈に関する業務の委託を受け、これにより韓国会計研究 院は新しい企業会計基準を制定し、また、従来の企業会計基準を改正する際に発刊順に並べて一連番号 を付けた企業会計基準書を制定 · 公布しました。企業会計基準書は株式会社の外部監査に関する法律の 適用を受ける株式会社が外部利用者のために財務諸表を作成する際や外部監査人の会計監査時に適用 されます。
企業会計基準と商法および税法
韓国で企業の経営活動の結果として財務報告を規定する法規には、商法、税法、資本市場および金融投資業に関 する法律、株式会社の外部監査に関する法律、公認会計士法、そして企業会計基準と会計監査基準とがありま す。商法では財務諸表として賃借対照表、損益計算表、利益剰余金処分計算書または欠損金処理計算書を掲げて いる一方、企業会計基準ではそれに加えてキャッシュフロー表および財務諸表についての注釈が含まれます。税 法は権利 · 義務の確定主義と公平課税という大前提を基幹としているため、発生主義・実現主義に基づく業会計基 準による財務報告とは異なります。一方、最近は企業会計と税務会計の差を縮めるための法整備が進められてい ます。
2-2 会計監査制度
(1)外部監査制度
外部監査制度とは、企業と利害関係のない外部の会計士による監査の制度のことを指しますが、内部監査 人による監査ではなく、外部監査人による会計監査を行うことにより、株主・債権者・ 従業員などの利害当事 者を保護し、企業の健全な発展を図るために作られた制度です。「株式会社外部監査に関する法律」に基 づき、公認会計士で構成された監査人は企業が決算時に作成した財務諸表が企業会計基準に沿って正し く作成されたかを調査します。
第 2 章 企業経営情報
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「株式会社の外部監査に関する法律施行令」第2条では、外部監査の対象を次のように一定の条件に該当する 株式会社に規定しています。従って、有限会社などはその規模に関係なく外部監査を受ける義務がありません。
• 直前事業年度末の資産総額が120億ウォン以上の株式会社(その株式会社が分割し、または他の会社と の合併で新しい会社を設立した場合は設立時の資産総額が120億ウォン以上の株式会社をいう)
• 上場法人(「資本市場と金融投資業に関する法律」による上場法人をいう)と該当事業年度または次年度 中に株式を上場しようとする株式会社
• 直前事業年度末の負債総額が70億ウォン以上で、かつ、資産総額が70億ウォン以上の株式会社(その株 式会社が分割したり、他の会社との合併で新しい会社を設立した場合は、設立時の負債総額が70億ウォ ン以上、かつ、資産総額が70億ウォン以上の株式会社をいう)
• 直前事業年度末の従業員数が300人以上で、かつ資産総額が70億ウォン以上の株式会社(その株式会 社が分割し、または他の会社との合併で新しい会社を設立した場合には設立時の従業員数が300人以 上、かつ、資産総額が70億ウォン以上の株式会社をいう。
外部監査の対象となる会社は、毎事業年度開始日から4ヶ月以内に監査人を選任しなければなりません。ま た、上場法人および協会登録法人は連続する3事業年度の監査人を同一人とし、最初の事業年度開始日 から4ヶ月以内に選任する必要があります。なお、会社が連結財務諸表や結合財務諸表を作成する場合、財 務諸表、連結財務諸表および結合財務諸表の監査役は必ず同一でなければなりません。会社が監査人を 選任する際は、監査または専門性、独立性が確保された監査人選任委員会(または商法の規定による監査 委員会)の承認を得なければなりません。特に、上場法人・協会登録法人および直前事業年度に証券先物 委員会から連結債務諸表の作成会社として通報を受けた会社が属する企業グループの系列会社は必ず 監査人選任委員会の承認を得なければならず、会社が上記の規定により監査人を選任した際は監査人を 選任した後、最初に召集される定期株主総会でその事実を報告しなければなりません。
(2)内部会計管理制度
会社の財務諸表が一般的に認められる会計処理規準(GAAP、Generally Accepted Accounting Principles)によ り作成 ·開示されたかを判断する合理的な根拠を提供するために設計・運営される内部統制制度の一部で す。内部会計管理制度は、内部統制制度の運営目的・財務報告目的、法規遵守目的といった3つの目的の うち、財務報告目的(特に財務諸表の信頼性確保)のための制度です。ここには資産保護および不正防止プ ログラムが含まれており、運営目的や法規遵守目的と関連する統制手続きが財務諸表の信頼性確保に関 わる場合にはその統制手続きも内部会計管理制度の範囲に含まれます。
内部会計管理制度は、会社が「模範規準」を設け、内部会計管理制度を設計・運営・評価・報告するために 必要な基本原則を示すことにより、会社が合理的かつ効果的な内部会計管理制度を構築するよう支援する とともに、会社が開示する財務諸表の信頼性向上を図っています。会社の代表者は内部会計管理制度の管 理・ 運営の責任を負い、これを担当する常勤取締役1人を内部会計管理者に指定しなければなりません。内 部会計管理者は取締役会および監査(または監査委員会)に半期毎に内部会計管理制度の運営実態を報 告し、監査(または監査委員会)はその運営実態に対する評価を取締役会に毎年報告します。これとともに、
外部監査人が会社の内部会計管理制度の構築および運営の可否を検討・報告する手続きに関する明確 な基準として「内部会計管理制度検討規準」があります。
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外国人投資ガイド
<内部会計管理制度模範規準および検討基準>
Internal Accounting Control System Operating Committee
Good Practice Guideline for Internal Accounting Control System
Korean Institute of Certified Public Accountants
Internal Accounting Control System Review Standards
第 2 章 企業経営情報