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Academic year: 2022

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(1)

る。すなわち、電子供与性置換基を有するフッ素化剤 aは、無置換のbより温和なフッ素化剤となり、逆に、

電子吸引性置換基を有するcはbよりも強力なフッ素 化剤となる。N-フルオロピリジニウム塩型フッ素化剤 は、フッ素化したい基質の位置や場所に応じて、最適 な組み合わせからなるフッ素化剤を選択することが可 能となり、これが、本フッ素化剤の際立った第1の特 徴となっている。第2の特徴は、その安定性および取 り扱いの容易さにある。N-フルオロピリジニウム塩は 1. はじめに

近年、医薬品・農薬をはじめとする生理活性物質や 各種機能性材料の研究開発において、ある特定の位置 や場所をフッ素原子で置換した、含フッ素化合物の研 究が活発に行われるようになってきた。これは、フッ 素原子が有する安定化効果、mimic効果、極性効果と いった特異な性質を利用して、生理活性作用や効果の 増強、新規機能の発現などを期待した方法であり、事 実、効果的な含フッ素新規化合物が数多く見出され、

上市されてきている1,2)。一般に、含フッ素化合物の 合成方法には、比較的小分子のフッ素化合物を出発原 料にして、各種合成手法を駆使して目的化合物を創り 上げていく「ビルディングブロック法」と、フッ素化 剤などを用いて有機化合物に直接フッ素原子を導入す る「フッ素化法」とがある。また、後者の「フッ素化 法」に用いるフッ素化剤は、フッ素アニオンを活性種 とする「求核的フッ素化剤」と、電子欠乏性のフッ素 原子を活性種とする「親電子的フッ素化剤」に分類す ることができる。いずれの方法を用いても、いかに効 率よく1∼2個のフッ素原子を、目的の位置や場所に導 入するかが、新規含フッ素化合物開発の成否の鍵とな っている。そのため、より複雑な化合物に対しても、

効果的にフッ素原子を導入できる、取り扱い易いフッ 素化剤の開発が必要であった。

本稿では、「親電子的フッ素化剤」に分類され、当 社が積極的に事業化検討を進めているN-フルオロピリ ジニウム塩について紹介する。

2.N-フルオロピリジニウム塩の特徴3)

N-フルオロピリジニウム塩は、ピリジン骨格上にN- F結合を有するカチオン部分と、対塩のアニオン部分 とから成る親電子型フッ素化剤である(図1)。その 構造から、ピリジン環の置換基と対塩Xの種類によっ て様々な組み合わせが考えられる。一方、N-フルオロ ピリジニウム塩型フッ素化剤のフッ素化力は、ピリジ ン骨格上のN位の電子密度に依存しており、置換基 R ∼R の種類を変えるとフッ素化力が大きく変化す

●フッ素化剤 N-フルオロピリジニウム塩(F-PLUS

TM

の特徴と応用

東ソー・エフテック株式会社  河田 恒佐 温井 和則 荒井 昭治

N F

R6

R5

R4

R3

R2

X

1

X=OTf,BF4 a;R2,4,6 =CH3

b;R2−6=H c;R2,6 =Cl

図1 N−フルオロピリジニウム塩の構造

N F

X

         X=BF4 X=OTf a;R2,4,6 =CH3   8.4%  6.6%

b;R2−6=H    10.3%  7.7%

c;R2,6 =Cl    7.5%  6.0%

図2 親電子型フッ素化剤の有効フッ素含量比較 N

F

N

N F CH2Cl

N−フルオロピリジウム塩

の有効フッ素含量

NFPYTMの有効フッ素含量 5.7%

SELECTFLUORTMの有効フッ素含量 5.4%

[BF4

2

B2F7

N R2−6

(2)

大気中で安定であるうえ、フッ素化反応は、常圧下で 一般的な有機反応試薬と同様に取り扱うことができ る。

本フッ素化剤の第3の特徴は、他の親電子型フッ素 化剤に比べて、フッ素化に利用できる1kgあたり有効 フッ素含量が多いことである(図2)。これらの3つ

の特徴が、工業的に大量に使用されはじめている理由 となっている。現在当社では、6種類のフッ素化剤を 品揃えし、利用者が、目的とする基質のフッ素化反応 条件に合う、最適なフッ素化剤を選択できるよう、供 給体制を整えている(図3)。

N

F CH3

H3C CH3

CF3SO3

N

F CF3SO3

N

F

Cl Cl

CF3SO3

FPLUS Tシリーズ

商品名

化合物

FPLUS T300 N-Fluoro-2,4,6-trimethyl- pyridinium triflate

FPLUS T500 N-Fluoropyridinium triflate

FPLUS T800 N-Fluoro-2,6-dichloro- pyridinium triflate

分子量

融点(℃)

外観

溶解度 25℃

(アセトニトリル)

CAS Reg. No.

289.25

168.5-170

無色結晶

0.37g/ml

107264-00-6

247.17

185-187

無色結晶

0.69g/ml

107263-95-6

316.06

151-153

無色結晶

0.38g/ml

130433-68-0

N

F CH3

H3C CH3

CF3SO3

N

F CF3SO3

N

F

Cl Cl

CF3SO3

FPLUS Bシリーズ

商品名

化合物

FPLUS B300 N-Fluoro-2,4,6-trimethyl- pyridinium tetrafluoroborate

FPLUS B500 N-Fluoropyridinium tetrafluoroborate

FPLUS B800 N-Fluoro-2,6-dichloro- pyridinium tetrafluoroborate

分子量

融点(℃)

外観

溶解度 25℃

(アセトニトリル)

CAS Reg. No.

226.98

217-217

無色結晶

0.10g/ml

109705-14-8

184.90

197-198

無色結晶

0.20g/ml

107264-09-5

253.79

203-205

無色結晶

0.16g/ml

140623-89-8

フッ素化力

弱い 強い

図3 N-フルオロピリジニウム塩の品揃え

(3)

3.N-フルオロピリジニウム塩の製法

Meinertらは、1965年に、フロン11を溶媒とし て、−80℃の低温下に、窒素で希釈したフッ素ガスと ピリジン(Py)とを反応させると、Py・F2付加体が 生成することを報告した4)。しかし、この付加体は、

非常に不安定であり、−2℃以上になると、付加体中 のFイオンが求核的にピリジンのα位を攻撃し、N-F 結合の解裂を伴いながら爆発的に分解する。この不安 定さを解消するために、Fイオンを求核性のないア ニオンと交換し、安定な結晶として単離したのがN-フ ルオロピリジニウム塩である。N-フルオロピリジニウ ム塩の製造は、母核となるピリジン化合物とフッ素ガ スとを、対塩を形成させるための強酸、または強酸の 金 属 塩 の 存 在 下 に 反 応 さ せ る こ と に よ っ て 行 う5 )

(式1)。

強酸の金属塩として、Na塩などを用いると、反応 後に析出する金属フッ化物(NaF)をろ別し、次いで 反応液を濃縮する操作が必要になる。この煩雑さを除 けば、金属塩法は、基本的に、中性条件下での塩交換 反応となるため、比較的温和な条件でフッ素化を行う ことのできる、本フッ素化剤の製造方法である。一方、

強酸を用いると、反応後にHFが生成することを考慮 しなくてはならない。そのため、使用する反応釜の材 質等に注意を必要とするが、強酸法には、反応液を直 接濃縮できるという利点がある。いずれの場合にも、

濃縮後に得られる粗結晶を再結晶するだけでN-フルオ ロピリジニウム塩が高収率で得られるため、この製造 方法の簡便さが、本フッ素化剤を工業的に利用価値の 高いものにしている。工業プロセスを確立するには、

反応熱(54∼57kcal/mol;実測値)の対策、未反応 フッ素ガスの効果的な除去法などの技術開発を必要と したが、現在は、強酸法による製造プロセスを確立し、

数トン/年レベルの生産体制を整えている。

4.N-フルオロピリジニウム塩の応用例

本フッ素化剤を用いるフッ素化反応では、基質の性 質に合わせて、最適なフッ素化剤を選択することによ って、各種エノール誘導体、芳香族、カルバニオン類、

エナミン類、スルフィド類、オレフィン類など、幅広 い化合物に対して位置選択的なフッ素化を高収率で行 うことができるようになった6)(式2)。著者らの経験 によれば、エノール誘導体などの反応性の高い基質に 対しては弱いフッ素化剤を選択すると、また芳香族や、

オレフィン類などの反応性の低い基質に対しては、強 いフッ素化剤を選択すると良い結果が得られている。

一方、本フッ素化剤により、カルバニオンやエナミン 類などの基質をフッ素化すると、これらの基質が求核 性の塩基として働き、ピリジン環上のα位またはγ位 を攻撃して、フッ素化剤自体が分解する。このため、

収率が著しく低下してしまう。このような基質のフッ 素化には、ピリジン環上のα位とγ位がメチル基で置 換された、コリジンタイプのフッ素化剤を使用すると 高収率で目的物が得られる。(式3)。最近ではこれら カルバニオン類のフッ素化応用例として、光学活性な α−アルキルマロン酸エステル誘導体のエナンチオ選 択的なフッ素化の実施例も報告されており7)、今後の 展開が期待される(式4)。

R6 N R5

R4

R3

R2 R6 N

R5

R4

R3

R2

F2

CH3CN

−20℃

R6 N R5

R4

R3

R2 R6 N

R5

R4

R3

R2

F2 F F

F HX X

MX

不安定

Metod A

Metod B

M=Li, Na, K, TMS X=OTf, BF4

式1 N-フルオロピリジニウム塩の製造方法

(4)

N F

R6

R5

R4

R3

R2

X F-PLUS

Cl S−CH3

Cl S−CH2F

Yield ; 76%

in CH2Cl2 r.temp

スルフィド類 ナフトール類

in CH2Cl2 r.temp

Yield ; 67%

OH

OH F

F F O

9%

OMe F

OMe

F

OMe

Yield ; 31%

33%

アニソール類

   in ClCH2CH2Cl reflux

O O F O OR

O

OR カンバニオン類

Yield ; 86%

0℃

in THF O

O R OR

F F

12%

O O R OR

F

in ClCH2CH2Cl ケトエステル類

Yield ; 69%

60℃

オレフィン類

O O R OR

ZnCl2

Ph in AcOH

r.temp

OAc

Ph F

Yield ; 72%

エノール類 OR

AcO

in CH2CL2 reflux OR

O F

エナミン類 Yield ; 51%

Yield ; 54%

−15℃

in CH2CL2/CH3CN OR

O N

OR

O F

式2 N-フルオロピリジニウム塩によるフッ素化反応例

N F

N F

N

OTf

r.temp in THF

NaH

r.temp in THF

NaH Ph

COOEt

COOEt

CH3

CH3

H3C

OTf

F

Ph

COOEt

COOEt

Ph COOEt

COOEt

Yield ; 2.2%

Yield ; 83.4%

11.4%

no detect 式3 カルバニオンのフッ素化反応例

(5)

5.おわりに

目的とする基質の、特定の位置をフッ素化する「フ ッ素化剤」として、N-フルオロピリジニウム塩の特徴 と製造法、応用例について紹介してきた。当社が、本 フッ素化剤を工業化したことによって、本フッ素化剤 を使用して、誰にでも簡単に、実験室レベルでフッ素 化を検討することができるようになった。このことに より、フッ素化学が一般化され、新しい含フッ素化合 物が開発されている。しかし、本フッ素化剤を用いて、

新規含フッ素化合物を、ラボレベルで合成できたとし ても、工業化スケールにまで拡大するには、フッ素化 反応で副生するHFの取り扱い、フッ素化剤の後始末 など、技術やノウハウを必要とする。現在当社では、

N-フルオロピリジニウム塩をそのまま販売するだけで はなく、本フッ素化剤を用いた受託フッ素化の依頼に も積極的に対応できる体制を整え、顧客のニーズに応 えている。

6.参考文献

1) 石川延男、フッ素化合物の合成と機能(1987)、

シーエムシー 

2)小林義郎、熊懐稜丸、田口武夫、フッ素薬学

(1993)、廣川書店

3)特許第1610630号,特許第2859451号,特許第 3038065号,特許第3207522号.

4)H. Meinert, Z. Chim., 5, 64(1965)

5) T.Umemoto and K.Tomita, Tetorhedron Lett.,27, 3271(1986)

6) T.Umemoto, S.Fukami, G.Tomizawa, K. Harsawa, K. Kawada and K. Tomita, J. Am.Chem.Soc.,112, 8563(1990)

7 ) M.Ihara, N.Taniguchi, T.Kai, K.Satoh and K.Fukumoto, J. Chem. Soc. Perkin. Trans1.,221

(1992)

Ph O O O

Me

OMe

Ph O O O

Me

OMe F

Ph O O O

Me OMe F

3.8  :  1 87%

1)LiHMDS,   THF −78℃

2)

N F

CH3

CH3

H3C

OTf

−78℃ to r.temp.

式4 不斉フッ素化反応例

참조

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