（厚さ0.5∼2.0mm）
2000年5月 ユ ア サ コ ー ポ レ ー シ ョ ン
の イ ン タ ー ネ ッ ト ・ ホ ー
ムページ
2 . 1 . 3 技 術 開 発 課 題 対 応 保 有 特 許 の 概 要
図 2.1.3-1 にユアサコーポレーションの分野別および技術要素別の保有特許比率を示す。
ポリマー電解質分野の比率が大きく、技術要素としての真性ポリマー電解質およびゲル電 解質についてほぼ同様の注力がみられる。次いで、外装分野が多く、さらに電極全般（負 極、正極、結着剤・導電剤、シート電極・シート素電池）にわたっている。
図 2.1.3- 1 ユ ア サ コ ー ポ レ ー シ ョ ン の 分 野 別 お よ び 技 術 要 素 別 の 保 有 特 許 比 率
表 2.1.3-1 に上記の保有特許について、技術開発の課題と解決手段の概要を示す（課題 と解決手段の詳細は、前述の 1.4 を参照） 。なお以下の保有特許の一覧表においては、各 企業の特許を技術要素ごとに出願順に掲載しているが、ポリマー電解質分野については、
真性ポリマー電解質とゲル電解質の開発が密接に関連しているので、これらの技術要素を まとめて表示している。また、一つの特許が複数の開発課題を有する場合はそれらを併記 したうえで、解決手段の概要を記載している。なお、ポリマー電解質分野では、解決手段 を図 1.1.2-1 のポリマー電解質の種類を用いて区分している。
ポリマー電解質の分野では、イオン伝導度と変形寿命に関する技術課題が最も多く、そ れ以外にはサイクル寿命が散見される。当初、真性ポリマー電解質のみに注力していたが、
最近はゲル電解質が中心になっている。
負極分野では、炭素系負極のサイクル寿命を課題とするものが多い。正極分野では、リ チウム複合酸化物正極について容量、充放電特性の向上に注力しており、LiCo 複合酸化 物以外に LiNi 複合酸化物、LiMn 複合酸化物にも着手している。
結着剤・導電剤の分野では、ほとんどがサイクル寿命延長を課題としており、シート電 極・シート素電池の分野では、生産性が主な課題となっている。外装の分野では安全性を 課題の中心としているが、最近は量産化を技術課題とするものが増加している。
外装
シート電極・シート素電池
結着剤・導電剤 正極
負極 ポリマー電解質
炭素系 3%
ﾘﾁｳﾑ複合酸化物 4%
結着剤・導電剤 9%
シート電極・シート素電池 5%
外装 13%
ゲル 41%
真性ポリマー 25%
内円：分野比率
外 円 ： 技 術 要 素 比 率
表 2.1.3- 1 ユ ア サ コ ー ポ レ ー シ ョ ン の 保 有 特 許 リ ス ト （ 1/10 ）
分野 技術
要素 公報番号 特許
分類 課題 概要（解決手段要旨）
真性
ポリマー 特許 3041864
H01M 6/18
イオン伝導度 均一体 電解質に占めるリチウムイオンを含む無機塩の濃度 が、交流インピ−ダンス法で電解質の伝導度を測定 し た 際 に 、 最 も 高 い 伝 導 度 を 示 す と き の 濃 度 の1/2 の濃度である
ポリマー電解質
真性
ポリマー 特公平8-32752
C08F299 /02
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均一体 ジメタクリル酸エステル（又は／及び）ジアクリル 酸エステルと、モノメタクリル酸エステル（又は／
及び）モノアクリル酸エステルとの混合物を反応さ せた架橋ネットワ−ク構造の高分子
真性
ポリマー 特公平8-32753
C08F299 /02
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均一体 エチレンオキシドとメチレンオキシド−（CH2O）−
の 共 重 合 体 の ジ メ タ ク リ ル 酸 エ ス テ ル （ 又 は ／ 及 び）ジアクリル酸エステル架橋ネットワ−ク構造物 の高分子
真性
ポリマー 特公平8-32754
C08F299 /02
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均一体 ジメタクリル酸エステル（又は／及び）ジアクリル 酸エステルと、モノメタクリル酸エステル（又は／
及び）モノアクリル酸エステルとの混合物を反応さ せた架橋ネットワ−ク構造の高分子
真性
ポリマー 特公平7-101564
H01B 1/06
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均一体 ポリプロピレングリコ−ル（分子量2000-30000）の ジメタクリル酸エステル（又は／及び）ジアクリル 酸エステルの架橋ネットワ−ク高分子
真性
ポリマー 特許 2586667
C08F299 /02
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均一体 ポリプロピレングリコ−ル（分子量2000-30000）の ジメタクリル酸エステル（又は／及び）ジアクリル 酸エステルと、モノメタクリル酸エステル（又は／
及び）モノアクリル酸エステルとの混合物を反応さ せた架橋ネットワ−ク構造の高分子
真性
ポリマー 特公平8-32755
C08F299 /02
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均一体 ポリプロピレングリコ−ルのジメタクリル酸エステ ル（又は／及び）ジアクリル酸エステルと、モノメ タクリル酸エステル（又は／及び）モノアクリル酸 エステルとの混合物を反応させた架橋ネットワ−ク 構造の高分子
ゲル 特許 2518073
C08F290 /06
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均 一 系 ゲ ル電解質
エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム 共重合体（及び／又は）ブロック共重合体のジメタ クリル酸エステル（又は／及び）ジアクリル酸エス テルの架橋ネットワ−ク高分子の固体電解質がイオ ン性塩を相溶する化合物を含有
ゲル
特許 2914388
C08L 29/10
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均 一 系 ゲ ル電解質
ポリビニルアルキルエ−テルの網状架橋化合物が、
イオン性塩及びイオン性塩を相溶する化合物を含有 する
真性 ポリマー
ゲル 特許
2925231 H01B 1/12
イ オ ン 伝 導 度 、 サイクル寿命
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
エポキシ基を有する化合物のエポキシ基同士がカチ オン開環重合されて形成された高分子化合物
真性 ポリマー
ゲル 特許
3152305 H01B 1/06
イ オ ン 伝 導 度 、 薄 膜 化 、 大 面 積 化
構 造 体 、 構 造 系 ゲ ル電解質
イオン解離性の塩が溶解してなる高分子固体電解質 中に、表面を疎水化処理した無機化合物を含有させ る
真性 ポリマー
ゲル 特許
2581338 C08L 71/02
イオン伝導度 均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
イオン性化合物を含有するブロックコポリマ−から なる高分子の液晶性のモノマ−分子鎖をブロック状 に入れた構造とする
分 野
技術
要素 公報番号 特許
分類 課題 概要（解決手段要旨）
真性 ポリマー
ゲル 特許
3099838 H01M 10/40
サイクル寿命 構 造 体 、 構 造 系 ゲ ル電解質
負極表面と接触する電解質層に、リチウム金属と反 応する基を有さない物質からなるイオン伝導性高分 子化合物層を配置、次の層がリチウム金属と反応す る基を有する物質を含むイオン伝導性高分子化合物 層
真性
ポリマー 特許 3148768
H01M 10/40
イオン伝導度 均一体 非水電解液を正極か負極に含ませる ポリマー電解質︵続き︶
真性 ポリマー
ゲル 特開平5-178949
C08F299 /02
イ オ ン 伝 導 度 、 薄膜化など
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物が特定の化学式で表され る有機化合物を重合反応により、架橋ネットワーク 構造を形成する高分子化合物
真性 ポリマー
ゲル 特開平5-205779
H01M 10/40
イ オ ン 伝 導 度 、 サイクル寿命
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
有機ポリマーが一般式 :Z-[ （A ）m - （E ）p-Y]k で 示される骨格を有する有機化合物を架橋反応させた 有機ポリマー
真性 ポリマー
ゲル 特開平5-205780
H01M 10/40
イ オ ン 伝 導 度 、 サイクル寿命
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
有機ポリマーが一般式 : Z-[ （A ）m - （E ）p-Y]kで 示される骨格を有する有機化合物を架橋反応させた 有機ポリマー
真性ポリマー
ゲル 特許 3141362
H01M 10/40
イ オ ン 伝 導 度 、 生産性
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
複合正極表面上および複合負極表面上にイオン伝導 性高分子化合物からなる電解質層を、電離性放射線 の照射によって形成する
真性 ポリマー
ゲル 特開平5-295058
C08F299 /02
安全性 均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
特定の化学式で表される有機化合物を重合反応によ り架橋ネットワーク構造を形成する高分子化合物で あって、少なくとも１種のレドックス性を有する物 質を含有
真性 ポリマー
ゲル 特開平6-223876
H01M 10/40
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
少なくとも特定化学式の高分子化合物を重合
ゲル 特開平7-006787
H01M 10/40
イオン伝導度 均 一 系 ゲ ル電解質
三官能性高分子化合物が各々の官能性高分子鎖とし て特定の化学式で示される高分子鎖を含有する三官 能性末端アクリロイル変性アルキレンオキシド重合 体 で あ り 、 か つ 溶 媒 の 使 用 割 合 が 重 合 体 に 対 し220
∼950重量％である ゲル
特開平6-251801 H01M 10/40
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均 一 系 ゲ ル電解質
下記①②③を電離性放射線照射による重合反応で架 橋ネットワーク構造を形成
①特定の化学式で表される有機化合物、②PF6 -以外 のアニオンであるイオン性化合物、③②のイオン性 化合物を溶解可能な有機化合物、
表 2.1.3- 1 ユ ア サ コ ー ポ レ ー シ ョ ン の 保 有 特 許 リ ス ト （ 2/10 ）
分 野
技術
要素 公報番号 特許
分類 課題 概要（解決手段要旨）
ゲル 特許 3055596
H01M 10/40
安 全 性 、 機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝 導 度
構 造 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物は①特定の化学式で表さ れる有機化合物、②イオン性化合物、③イオン性化 合物を溶解可能な有機化合物、④ポリオレフィン粉 末、⑤表面を疎水化処理した無機化合物の①∼④乃 至⑤を含む
真性 ポリマー
ゲル 特開平7-282850
H01M 10/40
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
構 造 体 、 構 造 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物は①特定の化学式で表さ れる有機化合物、②イオン性化合物、③イオン性化 合物を溶 解 可 能 な 有 機 化 合 物 、 ④2 0 % 以下の、表面 を疎水化処理した無機化合物の少なくとも一つを含 む
ポリマー電解質︵続き︶
真性 ポリマー
ゲル 特開平7-302615
H01M 10/40
安全性 構 造 体 、 構 造 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物は①特定の化学式で表さ れる有機化合物、②イオン性化合物、③イオン性化 合物を溶解可能な有機化合物、④ポリオレフィン粉 末あるいはポリオレフィン繊維の少なくとも一つを 含む
真性 ポリマー
ゲル 特開平8-7924
H01M 10/40
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物は①特定の化学式で表さ れる有機化合物、②特定化学式で示すイオン性化合 物、③イオン性化合物を溶解可能な有機化合物の少 なくとも一つを含む
真性 ポリマー
ゲル 特開平8-17467
H01M 10/40
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
構 造 体 、 構 造 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物は①特定の化学式で表さ れる有機化合物、②イオン性化合物、③イオン性化 合 物 を 溶 解 可 能 な 有 機 化 合 物 、 ④ CaI2、KI 、NaI 、 LiIのヨウ化物の少なくとも一つを含む
真性 ポリマー
ゲル 特開平8-115743
H01M 10/40
機 械 的 変 形 に よ る 寿 命 、 イ オ ン 伝導度
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
イオン伝導性高分子化合物は①特定の化学式で表さ れる有機化合物、②イオン性化合物がM+ PF6 - で表 される化合物、③イオン性化合物を溶解可能な有機 化合物の少なくとも一つを含み、且高分子化合物中 の遊離酸成分が100ppm以下
ゲル 特開平8-171933
H01M 10/40
イオン伝導度 均 一 系 ゲ ル電解質
有機溶媒とポリマ−の混合比がゲル電解質中の含有 有機溶媒の融解点の消失する混合比である
真性 ポリマー
ゲル 特開平8-180900
H01M 10/40
イ オ ン 伝 導 度 、 安全性
均 一 体 、 均 一 系 ゲ ル電解質
電解質に一種以上の環状エステル又は／及び環状炭 酸エステルを含み、かつ化学組成式がCn H2nO2 で、
n＝６∼８である分子内にエステル結合を有する物 質を一種以上を含むこと
ゲル 特開平8-203542
H01M 6/22
イオン伝導度 均 一 系 ゲ ル電解質
有機電解液を構成する有機溶媒分子とポリマーの酸 素原子比 が0.5 ∼1.0
ゲル 特開平8-250153
H01M 10/40
イ オ ン 伝 導 度 、 安全性
均 一 系 ゲ ル電解質
電解質が一種以上の環状エステル又は／及び環状炭 酸エステルを含有（第１成分）を含み、且化学組成 式がCn H2nOm で、n= ４∼８、m= ３∼４である分子内 にエステル結合とエーテル結合を有する物質を１種 以上含有（第２成分）